5月 ② 白いポルシェを買ってあげる
約束じゃなくて誓いのようだった。
言葉にしたことは、信じつづけたことは、いつだって叶ってきた。
「果たせたら死んでもいい気がする」と言ったら、「それならいらない」と返された。
「私にはなにもないから」と泣いたら、「それは俺に対して失礼だよ」と諭された。
いつだって好きな人を神様のように想ってしまう。
「私、あなたのこと好きなんです」
「知ってるよ。好きじゃない人に車買ってあげるなんて言わないでしょ」
そうだね。
お前とはずっと腐れ縁な気がするって言ってくれて、嬉しかったから。
その言葉を本物にしたいの。