9月 ③ やさしくしてよ
また誰かを好きになることができるかなって考えている。
インスタグラムのストーリーに上がっていた、高校時代の恋人の笑顔が素敵だった。同い年なのにこどもみたいな顔。私の「好き」は、間違ってなかったと思う。うまくいかなかっただけで。
セックスしたいけど、したくない。誘われたら嬉しいけど、軽くみられてるのかなって悲しくもなる。ちゅーしたい。ぎゅーされたい。やさしくしてよ。
熱量がどんどん下がっていくのはさみしい。もっと一緒にいたいからって、言えなくて、返事のかわりにしたちゅーの温度がいちばん熱かった。カウンター席の下で、私の足に重ねてくれた足の裏。電車に乗るときに、おいでって引いてくれた掌。雪の日、私のコートのポッケの中でつないだ手。
約束がこわい。期待しないでいたい。信頼するのがこわい。だっていつか離れていくでしょう。
ほんとうは、愛とかじゃなくて、血の繋がらないだれかを心から信じるってことに飢えている。
次は信じられるかなあ。