真夜中

ファーストキスは17歳。

2月 ② 私のなかの猛獣

ちょっときになっていた男の子(タワーレコードでアルバイトをしている)の好きなものをあんまり好きだと思えなくて残念なきもちになる。私は音楽をあんまり聞かないから、邦楽ならまだしも洋楽になってくるとぜんぜん分からない。いつも聞いているのは、アイドルと大森靖子。あとはYouTubeで気に入った日本のバンドの曲とか、日本語のラップ。英語の歌はスリーデイズグレイスくらいしか知らない。
きになっている男の子はひとつ年上で、東京の人って感じがする。私も東京で暮らしているけれど、何故かあんまり都会っぽくない。彼の、俺がすこし落ち着いて大人っぽくみられるようになったのは前の彼女のおかげだ、とか言ってしまうところがなんか、すごく、良いなと思う。彼がSNSで好きな音楽のことを話すとき、私は野球部やサッカー部の男の子を見ているときと似たような気分になる。女の入り込めない領域。私の入り込めない領域。ちょっと羨ましいけど、私はそこには行けないなという諦め。

少し前に掛かってきた電話の中で好意を伝えたら気まずくなってしまったから、もう会えないかもしれない。LINEをする勇気もそんなにない。好きの気持ちが大きくなるほど臆病になる。迷惑じゃないか、嫌われてないか、そんなことばかりかんがえてる。久しぶり、って送ればすぐに分かるのに。