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真夜中

ファーストキスは17歳。

セブンティーン

きみが煙草を吸う人でよかったね。私、うまく思い出せないことがいつもたくさんあるのだけれど、鼻奥でぐずぐずとしている煙のにおいできみの輪郭がはっきりとします。向かい合わせで話したあと、しばらくの間はきみを深く考えることができる。
東京にはなんでもあるって言うきみに、なんでもあるのにいつだってさみしい、と返した私はいまもまだ生きています。私の幼い周波数に不具合みたいに重なったきみの周波数、もう2度と交わらないと思うの。そのことが私を死ぬまで悲しくさせる。

若さは才能ではないから、取り柄なんて何も持たない私に優しくしてくれて嬉しかった。