博物館

ファーストキスは17歳。

10月 ① 特別でいる

大好きな人がパンツを見たがるから、お尻がレースで透けてるやつかTバックしか履かなくなった。

胸だってぜんぜんないのに精一杯寄せてみたりして、ブラジャーの中で窮屈そうだ。

肩出しのニットを着るし、ちょっとくらい寒くたって生脚でいるし、去年着ていた服はもう趣味じゃなくなって、ほとんど妹にあげてしまった。

出し惜しみした方が良いなんて言葉をよく聞くが、そんなことをしている時間がないからカッコつけてるところからダサいところまでぜんぶ見せてしまう。

 

「ほんとに見せてくるやつなんかお前だけだよ」

 

いつからかここではずっと私がいちばんで、自信なんかなく、いちばん泣き喚いて、いちばん八つ当たりした。

でも、自分がやっていることを誰かがやり始めたら、もう古いなって新しい何かを始めるような、そんな人間にさせてくれたのはあなただよ。

私は、結婚とか赤ちゃんとかそういう幸せはきっとあげられないけれど、そうじゃない幸せをあげたいっていつも思っている。

 

男は女の初めての男になりたがり、女は男の最後の女になりたがる。

私はあなたに初めてをあげたいよ。

こんな田舎のちっちゃなお店だけど、まだまだ誰もやったことのないなにかがあるはずだから。

 

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9月 ① いろんな愛を集めた色

「プライドだけじゃご飯は食べられない」

 

珍しくお喋りだったから、ずっと隣で話を聞いていた。私は6割くらいしかこの人の話を理解できないが、それは彼も分かっているだろう。

お前は頑張っている方だと思うよ、と褒めたりするのは調教みたいで、可笑しかった。いつも誰もいないとこで話そうね。

どうせなら一番になりにいこうよと彼が言った時、とても嬉しかった。こんなプライドが高くて負けず嫌いな自分がずっとずっと嫌だったから、時間も空間も共有したばかりの人が私を肯定してくれたように思った。

 

「お前と同じ年くらいの時に、お前と出会ってたら面白かっただろうな」

私は、今のあなたに出会っていなかったらどうなっていたのか考えると怖くなるくらいだよ。

 

8月 ③ 嫌われないように何度もつなぎ直した

大阪に行った。

 

「美味しいものいっぱい食べておなか疲れてるでしょう」

寝起きで作ってくれたあんかけそうめんにはオクラと豚肉が入っていて、梅干しの酸味がちょうどよかった。アクを掬う指がきれいだと思った。

 

夜行バスで12時間かけて会いに行ったその人は前より体つきががっしりしていて、それから、少し疲れてた。

「辛くなったらワンピースを読むといいよ」

眠る間際に呟いたら、なんで?って聞かれたけど答えなかった。五千円挟んできたから、美味しいごはんでもたべてください。

部屋の掃除も洗濯も洗い物も、恥ずかしかったから全部妖精さんがやったことにした。

 

「女の子に呼ばれたから行くわあ」

「じゃあ私クラブで遊んでくるから気にしないで」

ほんとは手をつないで帰りたかったけど、気づいたら名前も知らない人とセックスしてて、でもふつうに気持ちよくて、変だなあって思った。

 

 

キスすると飽きてしまうと言っていたから、一生キスしないでおこうって思った。

いつまでも私のお兄ちゃんでいたらいいよ。

 

 

 

 

 

 

 

8月 ② 毎日毎日働いていたら

冬は寒いからあんまり好きじゃなくて、だから夏が好きで、日が暮れるのが早くなってきた最近は毎日悲しい。

最後の夏休み、なんて全然思わないけど、だって仕事だってなんだって嫌なら辞めたらいいんだから、けど、私はもうこの場所で暮らすことはないのだろうなと思うから、季節の移り変わりを噛みしめる。

 

好きな人が「この間までけものみたいだったのに、最近はいい子にしてるんだね」と言った。

あと半年しか一緒にいられないなら、一生分甘えたいって思ったんだよ。そのためにいい子にしてる。

 

「好きなんです」

もう何回言ったかなあ。そのたびに分かってるよって言ってくれて、嬉しかった。

 

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裸みたいって言われた格好。

お腹まくって見せたら、ほんとに裸みたいで、むしろ裸よりえろいと思った。

パンツだって裸の写真だってお尻のラインだってすべてを見せたいと思うけれど、そんなこと思うのあなたにだけなんだよって言ったら分かってくれるかなあ。

 

8月 ① なんにも心配いらないわ

愛が歪まないように必死だ。

好きな気持ちっていうのは、度がすぎると時に相手を苦しめる。

メンヘラってよく聞くけど、そういうことでしょう。

甘えるのと我儘の境界線が私にとっては難しい。

 

「店長があの子のこと褒めるから嫉妬しちゃったの」

こんな自分ださくていやだけど、素直になるとはこういうことだろうか。

「俺とお前の関係なんて長いんだから気にするな」

私はいつだって一番でいたいから、安心できたときなんか一度もない。そう言ったら、お前のそういうとこ、良いと思うよって言ってくれた。

だけど、私はとっても生きていくのがしんどいよ。

 いちばんって、わかってないかもしれないけど、あなたの中でのいちばんってことだからね。

 

 

 

7月 ④ love me like you do

我儘で扱い難い新人の女の話ばかりをするから、「そんなに気になりますか?」って聞いてしまった。

気になるって言うから、「私のことも、もっと気にしてください」って言ったら、「お前も問題児じゃねーか」って苦笑いされた。

 

ハチクロで、「バレてる片想いほど楽なものは無い」みたいな台詞があったなあと思う。

私が好きだよ、大好きだよっていっつも言うのは、本当の気持ちってこともあるけれど、この恋だか愛だかよくわからない感情がどこにも向かえずにいつか無くなってしまうものだってなんとなくわかっているからなんだよ。

 

あ、たばこ買いに行くついでにアイス買ってきてほしいって言ったら、なんでだよって言われたけど、ほんとに買ってきてくれて嬉しかった。

 

8月にお兄ちゃんお兄ちゃんって慕ってた先輩のお家に遊びに行くことになったから楽しみ。ダイエットさらにがんばる。

その先輩には恋人がいるけれど、その彼女が大学で同期の男の子とヤリまくってるみたいな話(先輩は一足先に社会人になって、関西に行ってしまった)を聞いて、ほんとに悲しくなった。私は先輩のことちょっと好きで、でも可愛いちんちくりんみたいな扱いをされてたから、その彼女は良いなあってずっと思ってた。だからその話を聞いて、なんでも持ってる女の子だなあって嫉妬した。私は彼氏じゃない男の子とセックスしたい訳じゃないし、先輩と付き合いたい訳でもないのに。

 

「ニーズってあるからね」

この言葉がおまもり。

 

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ヌーブラ+ふつうのブラの最強コンビ。

 

 

7月 ③ ずっと今まで言えなかったけど

実家で扇風機の風に当たりながらごろごろして、ふと本棚を見ると、たった今電子書籍で読んでいた漫画がそこにあった。

やっぱり血繋がってんだなあと思う。

 

ゼミの中でだれよりも就職決まるの遅くて、てかまだ決まってなくて、だめだなあって思うこともあるけど、でも、何回も自分のこと見つめなおして、振り返ったり立ち止まったり前向いたりして、それはそれでいいなとも思う。

私は3月からいままで、ずっとずっと変わり続けてる。

途中経過を見せるのが嫌で、だって未熟なの見せるの恥ずかしいし、だめなとこ自分でも分かってるから指摘されるのつらいしって思ってたけど、がんばって見せたら先生は、そう、例えば1を見せたら10返してくれるから、もっと頑張ろうって思えた。

 

腹をくくる。覚悟を決める。

私がいちばん苦手なことだ。いつだって言い訳を探してしまう。

ほんとうの私はこうじゃない、環境がこうだから、とか色々。

でも、今見せられなかったら、これから先もきっと見せられない。

 

「将来の夢はありますか?」

好きな人に、いちばん格好いい自分を見せること。綺麗だけど可愛くて、華奢だけど転んだりしなくて、ちゃんと心に柔らかい部分があって、にこにこしてて、でも近づきすぎたらすこし怖いような、そんな女の子になること。

 

「お前がいなくなるのなんてもうあっという間なんだから、仲良くしようよ」

ごめんねって思った。私はすぐいじけたり、すねたりしてしまう。

「なんで喧嘩しちゃうのかって、構ってほしいからなんです、きっと」

わかるよって言ってくれて嬉しかったから、構いたくなるような人間になりたい。

 

 

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脚太いのにくびれはまあまあある自分の身体はきらいじゃない。